感性医療

2022.01.21

感性医療の始まり

僕はがん治療をメインにしていた医者です。

外科医として胃がんや大腸がん、乳がん、肺がん、様々ながんを手術で切除し、抗がん剤もガンガンやってきました。その後は、自由診療のクリニックでがんワクチンやオプジーボを使った先端医療をしてきたし、放射線治療や血管カテーテル治療とも連携して、最近ではゲノム医療にも関わっています。

これまでは医者としてエビデンスを重視していましたので、統計学的解析、サイエンス、最先端医療という言葉が大好きでした。カッコいいし、医者らしいですから。

でも、2019年3月に自分で自分の甲状腺がんを発見してから、ガラガラと今までの考えが崩れ落ちました。

主治医からは12時間の手術で、2.3割の確率で声が出なくなる、状況次第では切除を諦めて気管切開をして撤退しますと言われました。結果として、8時間の手術で終わり、声も保たれたのですが、2日間は集中治療室(ICU)で管理され、35個ものリンパ節転移があり、甲状腺全摘で一生チラージンを飲まなければならない身体になりました。

本気で死を意識した時に、これまでの医療に対して、「それだけじゃダメだ!もっと可能性を探して!」と僕の心の中の魂が叫びました。

それから、僕はエビデンスに縛られることなく、日本全国を飛び回って、ありとあらゆる統合医療を学んできました。様々な波動医療、食事療法、補完代替療法。

でも、学んでも学んでも満たされません。どんなに新しい治療を習得して、知識も経験も得てきたのに、次、次、次、と際限なく突き進んでしまうのです。

まるで、千と千尋の神隠しのカオナシのようでした😅

そんな自分が最終的に救われたのは、岡部明美さん(明美ちゃん)と出会ってからです。明美ちゃんのワークショップに参加して、LPL養成講座で心を学んでいくことで、だんだんと平穏を取り戻していきました。

心が満たされると、身体が緩むし、自律神経も整う。エネルギーの滞りもなくなり、病気を誘発するキャンサーフィールドも存在する必要がなくなる感覚があります。

たくさんの奇跡的なサバイバーとも会ってきましたが、その人達の共通点は人生の生き方を変えた人、実存的変容を起こした人ですので、心はとても大事だとわかってきました。

病気って、心の表現形なのかもしれません。

癌として表現する人もいるし、鬱病で表現する人もいる、腰痛や糖尿病で表現する人もいるのでしょう。

よく「病気はメッセンジャー」だと言われます。もうこの生き方では苦しいよ、限界だよと病気が教えてくれるのです。

僕たちはそのメッセージに耳を傾けて、病気の根本原因を癒やしていく必要があります。そのためには感性を使って心の声を聞くことが大切でしょう。

「感性医療」

これからの医療には「心」「感性」が求められると思います。風の時代に入り、医療にも心地よい風が吹くことになっていけるように、目立つことが嫌いな僕がブログを始めることにしました😅

いつか自分も再発して死ぬかもしれない。そんな時に、僕の子供達がこのブログを読んで、お父さんが世の中に何かを残したことに気づいてもらえたら嬉しいな、そんな淡い期待も持ってます。

もちろん、長生きするつもりなので、そんな風にならないように祈っています🥺

いつか、「感性医療」が普通に使われるようになり、病気だけでなく、心も癒されることが当たり前の時代になると嬉しいなぁ。

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