感性医療

2022.01.29

命より大切にしたい基準がある。

2020.12.18の日記です。

【命よりも大切にしたい基準がある✨】
統合医療のメッカである船戸クリニックで、僭越ながら講演をさせていただきました。

以前は統合医療にピンとこなくて、先端医療が優れているのだと息巻いていましたが、自分ががんになって必死に真の医療を追い求めて来たら、船戸クリニックで実践されている医療が最も真理に近い理想的な医療だとわかりました。

講演の最後に「自分ががんになって一番変わった事」について触れました。
それは自分の医療の基準が変わった事です。昔はがんを治す、延命させる事が私の基準でしたが、今は幸せが基準になりました。

昔は乳房を切除すれば助かるのに手術を拒否する患者さんや、髪の毛が抜けるから抗がん剤をしたくないという患者さんに対して、理解できん!もっと命を大切にしてくれ!と心で叫んでいました。でも、今は幸せを基準にすることにより、その患者さんにとって何が幸せかを考える事ができるようになりました。


例え命が短くなろうとも、乳房や髪を守る事が幸せだと感じる方もいるのだから、私達はその考えを尊重して治療の選択をした方がいいのだと思います。

船戸先生からの、「命よりも大切にしたい基準がある。」という言葉がまさに私が言いたかったことです。

また、医療者が全ての命を救えるとは限りません。私は患者さんを救えなかった時は苦しみ続けました。特にがんを経験してから患者さんとの関係性が仲間になってからは、苦しみがさらに強くなりました。

ある日、船戸先生のFacebookの投稿を読んで救われました。死=敗北と捉える限り私達は敗北を続けますが、満足に生き切るお手伝いをするということを目標にすれば、かなりの確率で達成できると思えるようになってから、苦しみは無くなり大きく変わりました。
 
最後は大いなる存在が、向こうの世界に連れて行くか、まだこの世で使命を全うさせるか決めるのだと思うので、ベストを尽くしたら全てを委ねましょう。
 
人生中今。先のことを考えて不安になるよりも、今のこの一瞬一瞬を楽しんで生きている幸せを噛み締めましょう🤗
 


PAGETOP