感性医療

2022.01.29

私の応援団

2020.8.23の日記です。

【応援団】
がん治療に携わっていると、どんなに手を尽くしても救えない命もあり、自分を心から信頼してくれていた患者さんが旅立った時には、自分の無力感と敗北感でしばらく立ち直れない日々が続きます。それは私だけではないでしょう。

なかなか自分の中で消化できない日々が続いていた時、米国バージニア大学医学部客員教授、
中部大学教授である大門正幸先生の「応援団」という曲に出会って、心が救われました。

この曲は縁のある人たちは私たちのことを見守り、応援してくれている。そんな魂の「応援団」のことを歌った曲です。

先に旅立った人達は、自分の応援団なんだ。

私達が尽くしてきた事は無駄ではなく、関係性も無になるものではなく、ずっと続いているんだ。そして、いつか自分が旅立つ時に笑顔で再開できるのだ、と思えるようになりました。


私達は「死=敗北」と考えるので、患者さんが旅立つと敗北感に打ちのめされてしまいます。しかし、私達は患者さんが幸せに最後まで行き切るお手伝いをしているのだと考えれば、勝ち負けの世界に囚われる事はありません。もちろん、結果として完治させることができれば最高ですが。

もし、救えなかったとしても、幸せに溢れた時間で満たされた人生を全うし、満足して行き切るお手伝いをしていこう。

私にはたくさんの応援団がいる。

https://youtu.be/9mxaSEIh8ao

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