感性医療

2022.01.29

親の本当の愛情

【親の本当の愛情】
54歳、卵巣がん、ステージ4を克服された方の話です。
 
何度も再発しましたが、抗がん剤と2回の手術、免疫治療や様々な統合医療を組み合わせて、5年かけてがんを克服されました。 
 
ただ治療を受けたのではなく、必死に自分と向き合って来た5年間だったそうです。
『過去や出来事、時代や環境、他者や自己のすべてを許し、すべてを受け入れ、時に背負ってきたものや執着を手放し、ありのままの自分を自分自身で認められた時に、病気は静かに消えてくれた』と教えてくれました。
 
その中で、興味深いエピソードがあります。
 
ある方に病気の相談をしたところ、「卵巣がんは女性性の否定ですね。」と言われたそうです。

この時、ずっと奥にしまっていた記憶が溢れてきたそうです。それは、小さい頃から男性である弟が大切にされ、女性である自分が邪険に扱われていたという記憶です。
 
「あなたは嫁いでいく身だから、、、」
 
この言葉を聞いて、小さいながらもショックを受けて、彼女は嫁いでいく身だから、自分にお金や愛情をかけてもしょうがないと親が考えていたと思い込んでいたそうです。
 
まさに女性性の否定です。
 
そこで、数年前に思い切って親と過去の事について話をしたところ、邪険に扱ったことはないと完全否定されました。それでも納得がいかないので、徐々に親との関係が疎遠に、、、
 
そんなある日、自宅を売却するために業者さんに親が買ってくれたピアノを見積もりしてもらったところ、、、
 
特注品だから売らない方がいいと言われ、箪笥も非常に高価なものだから大切にした方がいいと言われたそうです。 
 
そうです。
 
「あなたは嫁いでいく身だから、お金はかけたくない。」ではなく、 

「あなたは嫁いでいく身だから、いいものを買ってあげたい。」という親の愛情だったのです。

彼女は初めて親の愛情を知り、涙が溢れて止まらなくなりました。

日本人は愛情を言葉で表現するのが苦手なので、本当の気持ちが上手く伝わっていなかったのかもしれません。
 
それから彼女は、がんでもオシャレをしてもいいんだと思えるようになり、服装やアクセサリーも楽しめるようになりました。  
 
その結果、再手術の時に腹膜のがんは、まるで何かに守られているかのように厚い組織に包まれて防御され、広がる事なく完全切除されました。
 
 

病気は本当の自分を取り戻すチャンスを与えてくれるものなのです。

自分との対話を繰り返し、本当の自分を取り戻せた時に魂は癒され、自己治癒力が高まり、病気は存在する必要すらなくなるのかもしれません。

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