感性医療

2022.02.22

まだ時間はある

【まだ時間はある】
苦労しながら会社を経営し、今では従業員も大勢雇われている女性。がんは全身を蝕み、痛みのために横にならないと話も聞けない状態でした。

標準治療ではもう手がない。
自由診療でやれる治療はあるけれど、焼石に水となる可能性が高い。
でも本人は諦めてはいない。

 
こんな時、医療者に出来ることは何でしょうか?

 
私はひたすら話を聞きました。
そうすると、同席していた娘さんすら知らないことをポツリポツリと話し始めてくれました。

 
自分を蔑ろにして子供や会社を優先してきたこと。
小さい頃から頼まれたら嫌といえずに引き受けてきたこと。
皆んなの前で旦那さんに怒鳴られても必死に耐えてきたこと。
 
 
この方は大腸がんです。
シータヒーリングを学ぶと、腸管のメッセージは「虐待」です。まさに人からも虐待を受け、さらに自分も自分を虐待してきたのでしょう。

長年のストレスはコルチゾールなどのストレスホルモンを産生させて、糖代謝を阻害し、崎谷先生の提唱する病気の場(シックネスフィールド)が形成されます。
 
この方は一度、人生の棚卸をして、両親や夫などへの未完了の感情を感じて、吐き出すことが必要だと感じました。
 
心の探求について私の出来ることはここまで。

次はプロのカウンセラーへバトンタッチ。
伊藤マナさんを紹介しました。
 
もちろん、厳しい状況ですが、ここまで抱えてきた人の内側が変わったら、ストレスホルモンは劇的に変化するでしょう。もしかしたら奇跡は起こるかもしれない。少なくとも人生の棚卸しをする時間はまだある。
決して遅くはない。
 
やれる治療をして、本当の自分を取り戻して繋がったら、あとは大いなる存在に任せよう。
 
本当に長い間、必死に頑張ってこられました。
傷ついてきた魂がどうか癒されますように。

穏やかな顔になり帰宅されました。

 

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